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FIREに必要な資産額の早見表|生活費別・毎月の投資額別に「何年かかるか」を試算

「FIRE(Financial Independence, Retire Early)」とは、資産運用の利益で生活費をまかない、早めに会社勤めから自由になることです。憧れる人は多いものの、「結局いくら必要で、何年かかるのか」がわからないと、目標の立てようがありません。

この記事では、FIREに必要な資産額を年間生活費別に一覧にし、さらに毎月の投資額ごとに、資産ゼロから達成までに何年かかるかを独自に試算しました。

この記事のポイント
  • 必要な資産額の目安は「年間生活費 ÷ 4%」=年間生活費の25倍
  • 年間生活費300万円なら、必要な資産額は7,500万円
  • 資産ゼロから毎月10万円を年4%で運用すると、7,500万円まで約31年
  • 生活費を下げる・FIRE後も少し働く(サイドFIRE)ことで、必要額と年数は大きく減らせる

FIREに必要な資産額の計算方法

FIREに必要な資産額は、一般的に次の式で考えます。

必要な資産額 = 年間生活費 ÷ 取り崩し率

取り崩し率としてよく使われるのが4%です。これは「4%ルール」と呼ばれる考え方で、資産の4%ずつを毎年取り崩して生活しても、株式と債券に分散投資していれば資産が長期間なくなりにくかった、という米国の過去のデータにもとづいています。

取り崩し率4%で計算すると、必要な資産額は年間生活費の25倍になります。年間300万円で暮らすなら、300万円×25=7,500万円です。

早見表①:年間生活費別の必要資産額

年間生活費月あたり必要な資産額(4%)慎重に見積もる場合(3.5%)
200万円約16.7万円5,000万円約5,714万円
250万円約20.8万円6,250万円約7,143万円
300万円25万円7,500万円約8,571万円
400万円約33.3万円1億円約1億1,429万円

4%ルールのもとになった研究は、リタイア期間を30年として考えられたものです。30代や40代でFIREする場合、リタイア期間は40年、50年と長くなります。そのため、より慎重に考えたい人は、取り崩し率を3.5%程度に下げて見積もるのがおすすめです。その場合、年間生活費300万円で必要な資産額は約8,571万円になります。

早見表②:達成までにかかる年数

次に、資産ゼロの状態から毎月一定額を投資し、年4%で運用できた場合に、必要な資産額(4%ルール)に届くまでの年数を計算しました。

年間生活費(必要資産)毎月5万円毎月10万円毎月15万円毎月20万円
200万円(5,000万円)約37年約25年約19年約15年
250万円(6,250万円)約41年約28年約22年約18年
300万円(7,500万円)約45年約31年約25年約20年
400万円(1億円)約51年約37年約29年約25年

※資産ゼロからスタート、年4%(月利=年利÷12)で複利運用、税金・手数料は考慮しない場合。

たとえば25歳から毎月10万円を投資し、年間生活費300万円でのFIREを目指す場合、達成は約31年後、56歳ごろになります。毎月20万円を投資できれば約20年後、45歳ごろです。

こうして見ると、「早期」リタイアのハードルは決して低くありません。ただし、この表は資産ゼロからのスタートです。すでに貯蓄や投資資産がある場合は、年数はもっと短くなります。

今の資産から計算する
FIRE達成シミュレーター
今の資産・投資額・生活費を入れると、達成年齢と達成確率がわかります

必要な資産額と年数を減らす3つの方法

1. 生活費を下げる

必要な資産額は年間生活費の25倍なので、生活費を年間10万円下げるだけで、必要な資産額は250万円減ります。さらに、生活費が下がった分を投資に回せるため、達成までの年数は二重に短くなります。家計の見直しポイントは節約ポテンシャル診断で確認できます。

2. FIRE後も少しだけ働く(サイドFIRE)

完全に仕事をやめるのではなく、好きな仕事や副業で生活費の一部を稼ぐ「サイドFIRE」という考え方もあります。たとえば年間生活費300万円のうち100万円を働いて稼げば、資産でまかなう必要があるのは200万円。必要な資産額は7,500万円から5,000万円に下がり、早見表①の200万円の行と同じになります。

3. 投資額を増やす・早く始める

毎月の投資額を増やすことはもちろん、少しでも早く始めることが大切です。複利の効果は時間をかけるほど大きくなるため、同じ金額でも始める時期が早いほど有利になります。

早見表を見るときの注意点

よくある質問

年金がもらえる年齢になったら、必要な資産は減りますか?

はい。公的年金を受け取れる年齢になると、生活費の一部を年金でまかなえるため、資産から取り崩す金額は減ります。ただし、早見表は年金を考慮せず「資産だけで生活費をまかなう」前提で計算しています。年金の見込み額は「ねんきん定期便」などで確認し、FIRE後の年間収入としてFIRE達成シミュレーターに入れると、より現実的な試算ができます。

持ち家と賃貸では、どちらがFIREに有利ですか?

一概には言えません。住宅ローンを完済した持ち家なら、FIRE後の住居費を固定資産税や修繕費程度に抑えられ、年間生活費が下がります。一方で、購入時にまとまった資金が必要になり、投資に回せるお金が減ります。賃貸は住み替えの自由度が高い反面、家賃が一生続きます。どちらの場合も、FIRE後の年間生活費に住居費をきちんと含めて計算することが大切です。

毎月20万円も投資できません。FIREは無理でしょうか?

フルFIREを目指すと時間がかかりますが、サイドFIREなら目標は大きく下がります。たとえば、年間生活費300万円のうち150万円を働いて稼ぐなら、資産でまかなうのは150万円で、必要な資産額は3,750万円です。完全なリタイアだけをゴールにせず、「働き方を自由に選べる状態」を目標にするのも一つの考え方です。

まとめ

毎月の積立で資産がどう増えていくかは、コラム「新NISA、月1万・3万・5万円を20年積み立てたらいくら?」でも詳しく試算しています。

※本記事の試算は、一定の利回りが続くと仮定した目安です。将来の運用成果を保証するものではありません。